メディア・ビオトープ―メディアの生態系をデザインする

現在のメディア環境が抱えている問題点を論じ,その状況を打開するためのひとつの考え方としてビオトープを隠喩とした環境のデザインを提案している。僕たち研究者がよく言われるのは,自分の領域だけではなく,周辺領域の知見も勉強し,それを活かすということだ。そういう意味からしても本書は意欲的。メディアビオトープを「メディア実践」「メディアリテラシー」「メディア遊び」という三層構造でとらえようとする点などが興味深い。今「メディア遊び」の部分があまり無いからしんどいのかな,という気がした。