中身はないのではない

本日,情報処理入門という1年生の全学授業において,パワーポイントを利用した発表をさせた。テーマは高校の情報ならどこでもありそうな(これくらいはあってほしい),夏休みの旅行プランである。ここ数年,似たような取り組みをしているけれども,年々確実にレベルが上がってきているように思う。たとえば,今の3,4年生をこのレベルに持っていこうと思えば,結構難儀する。
このような発表活動については,「経験はしてるんだけど,口先ばかりがうまくなって,中身がない」という人も多い。実際にある部分ではそれもあるのだろうと思う。ところが多くの場合は,ちゃんとした課題をちゃんとした条件で提供してやれば,彼らは想像以上のパフォーマンスを発揮してくれる。私たちの付いていけないレベルで。今日のプレゼンなどは,聞き手ともインタラクティブにある程度進めることができていた。中身がないのではない。中身を期待されない活動を与えるか,それを解釈する能力が我々にはないだけなのだろうと思う。
ひょっとしたら,こういうのって自分らのような「年寄り」のやっかみなのかもしれない。なんだかよい意味で世代が違うなあ,と思ったのだ。私もいろいろと勉強しないと立派な教員にはなれないだろうなと思った。久しぶりに気持ちの良い授業であった。何を教授したわけでもないけれど。