諫早市立飯盛中学校訪問

諫早市飯盛中学校を訪問した。長崎市の隣とはいえ,両市とも広く,自宅から車で1時間ほどかかった。同校を訪れるのは2度目。今年度ははじめてだ。これまで,学校内外でコミュニケーションをとってきた。このたび,同校がパナソニック教育財団の助成を受け,ICT活用に関する実践研究をさらに深めようとしている。
助成等のおかげもあり,同校のICT環境は定着しつつある。事後研究会においても実物投影機が活用されているので,「私はあまり活用出来ていませんが・・・」という先生も普通に操作をしている。普通教室における一斉授業での活用は根付きつつある(クラス内に固定できればよいのだけれど)。
同校の今後の実践研究のキーワードをあげると,グループ学習や思考力の育成などがあげられる。接点があると思い,関西大学の黒上先生のグループですすめておられるサイトを紹介したり,冊子をいただいて学校側にお渡ししたりしてきた。
今回の研究授業は数学の因数分解に関するものであった。事後研究会によれば,一斉指導時のICT活用や成果のまとめ方のひとつとしての黒板の活用などが評価されていた一方,グループ学習の意図やシンキングツールの活用については,多くの課題を残していた。特に後者はツールが先立ってしまったので,生徒の思考の質に沿って,ツールを活用していくことの重要性,それと今までやってきたことの延長(例えばワークシートの開発など)とつながるものなので,気にしすぎないようにアドバイスをした。授業研究会ではあまり話さなかったけれど,1日中いたので,研究主任の先生や,実践された先生と深く議論でき,これでスタートを来てたのではないかと思っている。
この学校が中学校の授業研究,特にICT活用の段階性などのモデルケースとなってくると良いのだろうと思う。
合間には給食を頂いたり,生徒総会を見せていただいたりした。実に落ち着いた生徒らである。これも普段の授業によって支えられているに違いない。