プナホウスクール訪問

朝からプナホウスクールへ。先日、ここの学校で開かれたカーニバルのことを書いたが、今日はお遊びではなく、授業の参観。先日お知り合いになった日本のK12の先生をお誘いして訪問した。
リクエストは「ICTを活用するところを見たい」というものにしていた。紹介されたのはコンピュータ教室で行われる小学校1,2,3年生の各授業。というのは、4年生以上はラップトップを持つことになるから、その日どこで活用しているのかをねらいを定めていくことが難しいからであった。
このパソコン教室にはりつきの先生がひとり(いわゆるICTコーディネータと言ったらいいか。いやそれよりも授業へのかかわりが中心である)、そして担任とのTTで授業は進められている。前者の先生が中心になって進めていて、担任の先生は合いの手を入れたり、子どもを注意したりなどの役割を担っていた。1年生にはさらに担任がもう一人おり、3名体制となる。ちなみに、子どもの数は25名程度。理想的な教育環境である。
同じ学年で必ずしも同じような授業内容に取り組んでいないことも可能性としてはある。授業案のやり取りはメールで行っているとのことであった。
一番初めに見た2年生の授業では、冒頭で電子黒板が使われ、「好きな祝日」に関してみんなの意見を聞いていた。そのあと、それを集計するためにNumbersを利用して、入力後棒グラフを作らせていた。
次に見た1年生の授業では、チャイニーズニューイヤーに参加した際の自分たちの写真をComic Liteというソフトに貼り付けて、吹き出しをつけ文字を書かせるということを行っていた。以前にエプソンのチルドレンライブラリというソフトのプロジェクトにかかわったけれど、そこで想定されていたような活動がなされていた。
最後に見た3年生の授業はハワイについて学ぶというもので、Pagesを利用してパンフレットを作成していた。テンプレートを利用して、それを自分なりに修正することで、授業がうまく進められていた。
いずれの授業もいわゆる総合カリキュラムの一種であると受け取った。このような情報や人的な環境で、自ら学ぶ学習が推進されている。日本の公立学校の教育システムではとても対応できないものだけれども、このような情報教育の在り方や総合カリキュラムの仕組みをもっと知っておくべきではないだろうかと思う。そしてそれは海外の教育を見ているとたまに目にすることも知っておかなければいけない。
授業の合間にサービスラーニングに関するセンターを訪問し、所長さんにお話を伺った。歴史としては古くはないが、プナホウでは、昔から各学級の単位で様々行われてきたそうだ。それのとりまとめを本センターが担っていると考えてよいだろう。先日のカーニバルももちろん児童・生徒にとっては重要な学習になっているとのことで、相当時間がかかっているそうだ。先日はマラサダばかり食べていてごめんなさい。
近いうちにもう一度授業を見に行くことにした。楽しみである。
帰宅し、午後は勉強をした。18時からオンラインクラスを聴講。今日はLaulimaというコースウェアの詳細であった。以前はWebCTを使っていたそうだが、Sakaiをカスタマイズし、現在はそれを利用している。そのシステムをLaulimaとよんでいる。院生の人はこのあと、グループで練っているコースをLaulima上に構築していくことになる。このようなeラーニングの設計論をやってそうなのは、日本では熊本大学青山学院大学くらいか?
この授業、プロジェクトベースの学習として非常に興味深い。同期、非同期、グループワークが非常によく組み合わされている。まあこの授業もTAの人が二人もいるんだけれども。
結局教育にはお金がかかるし、人数も重要。どっちもない身はつらいものである。