研究会を持続させることの難しさ

授業に関する研究会(通称LTE)を4月から月1回のペースで開いている。本日7回目が行われるはずであったが,欠席者が多いこと,発表者の急用も重なり,はじめて中止となった。そんなに大々的にやってきたわけではないので,こういう日はいつか来ることが予測されたのだが,はじめてそのような事態となると,今後どうすればよいのかを改めて考えさせられた。一緒に実施をしている倉田先生からもお考えをうかがったりした。
長く続けている研究会などを見ると,本当にそれだけで尊敬できる。どうやら,規模や内容,形態など,色々と考えないといけないことになりそうだ。

パナソニック教育財団実践研究助成

専門委員を務めるパナソニック教育財団が実践研究助成に関する応募を開始している。
初等中等教育の学校,研究グループに対して助成をしてくれる制度である。最近はかなり競争率もあがっているようなので,採択はかなり厳しいかもしれないが,是非トライしていただきたい。
詳しくはこちらから。
なお,申請にあたっては,申請書の書き方について掲載されているページもあるので,それを参考にされると良いかと思う。

幼児向け教材に関するワークショップ(日本教育メディア学会)

日本教育メディア学会において,企画委員会の委員を担当している。この12月に,委員会によるワークショップ「子ども(幼児・小学校低学年)向けメディア教材を用いた思考をはぐくむ学びと遊びのデザイン」が行われる予定である。担当者は幼児教育におけるICT活用の第一人者である堀田博史先生。
当日は,この分野での教材の開発状況やドラマ手法を使ったコミュニケーションワークショップがある。これまでにあまり取り上げられなかったテーマなので,大変興味深いものである。私の参加は今のところ未定だけど・・・。
詳しい案内は,こちらから

iPadを活用し,キュレーターの立場から考える美術の鑑賞

先週末,旭川にて行われた視聴覚放送教育全国大会に参加した。いくつか分科会が開催されるのだが,私は「ICT活用」として,中学校での指導助言者役として呼ばれた。授業は美術で,鑑賞に関する授業を参観した。
「想像美術館を作ろう」と題されたこの授業は,数多くある絵の中から,ひとつのテーマを決めて絵を10枚選択させた。さらに仮想美術館の中にどのような順番で絵を配置するかも考えさせている。鑑賞といえば,絵を分析的に見る授業になるが,よりアクティブに美術館のキュレーター的立場から,ひとに見せることを考えて絵を選択させるのである。絵の選択や配置にiPadを活用させていた。3名程度のグループで,ひとつのiPadをみて話しながら絵を選択していた。
最近個別端末の活用はいたるところで議論されていたが,無理のない理にかなった活用で,授業デザイン自体も大変興味深いものであった。実際にこれを通して絵や美術館の見方が変わるところまでいけば,さらにおもしろいと思った。
授業は,実践者の吉野先生を中心に数名の先生方で議論をしながら練りあったものだそうだ。実に面白く,遠く旭川まで足を運んだかいがあった。

日本教育メディア学会における発表等

少し遅くなったが,先日和歌山大学にて開催された日本教育メディア学会において,以下の発表等に関わった。
大学院生も頑張って発表した。

  • 寺嶋浩介(2013) 教科教育法においてICT活用指導力を向上させるための授業デザインプロセスの検討 日本教育メディア学会 第20回年次大会(和歌山:和歌山大学,2013年10月12日) 『日本教育メディア学会 第20回年次大会発表論文集』pp.27-28.
  • 丸山俊幸・寺嶋浩介・藤木卓・小清水貴子(2013) 思考力を育成するための授業目標設計シートの開発と評価 日本教育メディア学会 第20回年次大会(和歌山:和歌山大学,2013年10月12日) 『日本教育メディア学会 第20回年次大会発表論文集』pp.33-34.
  • 吉田誠也・寺嶋浩介・水口之斉(2013) ICTを活用した授業実践の形成的評価 −発問・指示・説明との関係を踏まえて− 日本教育メディア学会 第20回年次大会(和歌山:和歌山大学,2013年10月13日) 『日本教育メディア学会 第20回年次大会発表論文集』pp.81-82.
  • 日本教育メディア学会 第20回大会 課題研究コーディネータ「情報活用能力の育成と評価」(和歌山:和歌山大学,2013年10月13日)

大学院生の学会発表練習

先週,今週と2度にわたり,ふたりの大学院生の発表練習を見た。彼らは,今週末和歌山大学にて開催される日本教育メディア学会において,発表を行う予定である。
私はストレートマスターの大学院生は,学会発表を重ね,紀要論文にまとめる経験をしてほしいと考えている。それは,普通に大学の中で授業や実習を行っているだけでは得られないことが学べると考えるからだ。
うちの大学院は,単位数も多く,教職大学院なので,実習も多い。その時間を乗り越え,工面して頑張っている。自身の卒論や実習から発表内容をひねり出すので,研究として正直,新規性として一段落ちるところがある(これは私の指導不足)。それでもなお,発表して得られるものもあろう。とにかく当日まで練習を重ねてほしい。
この学会では,私も発表することになっている。時間の合間を見つけ,スライドを作成したり,これから練習をしたりすることになる。彼らに負けぬよう,初心に戻って頑張ろう。

台風で講義は中止に

台風の存在は,九州に住む者にとって避けては通れない問題である。また,甘くみてはいけない。これまでで言うと,研究室の窓ガラスが割れたりだとか,学会の全国大会が中止になったりなどの被害を受けた。外から来た私は,台風に対してまだ甘く見ているところがあるが,来るたびに気をつけようと思う。この問題は,その場に住まないとわからない問題だと思う。
本日に関して言えば,すでに前日にすべての講義が中止と決定していたので,多少混乱はおさえられたと思う(結果,授業があっても問題もなかったとは思うが,早めに対応したのが良かったと思う。あくまで結果は結果なので。)。ただ,本日は遠くから来客があったため,出勤した。授業がなかったおかげで,色々と話しができたのが収穫であった。今日の1時間目のリレー講義はいつやることになるのやら・・・。とりあえず本日は早めに帰宅した。
大学院の教育実習は昨日たまたま休みだったのもあり,連絡系統でバタバタした。このような時の危機管理は大事であるが,ケースバイケースなので,大原則をきちんとしておき,あとは随時の対応になるのだろうと思う。
こういう時にニュースを見ると,台風のニュースが自分が思っているほど取り上げられていないことに気がつく。昨日,一昨日に沖縄や鹿児島の離島が受けていたときはさらに顕著であった。このようなときには,ニュースというものが誰に向けられて作られているのか,改めて振り返ることになる。
無事に通り過ぎてくれますように。