学習指導要領を踏まえた研究パラダイム

この夏,さまざまな講演や研修に取り組んでいるのは,このサイトに書いているとおりである(これがネックとなり苦しんでいるのだが・・・まあそれはおいといて)。テーマは多岐にわたっているのだが,要望としては「新学習指導要領とのかかわり」を求められることが多い。学校教育というのはそれに則ってやっているわけだから,その根本が変わると大問題である。そう考えると要望として多くあがってくるのはよくわかる。
一方,授業や学習,教育を対象とした研究においては,どの程度この状況を踏まえた研究を行っているだろうか。さほど対応しようとしていない,というのが現状であろうと思う。中には,そんなのに左右されているんじゃないよ,という人も結構多いと思う。
このような状況をどう見るか。僕は研究としての基本的前提が異なっているので,議論することはできないのではないかと思う。どちらがよいとかという話ではないかもしれない。僕は現場で実践的にやっていくことを考えるアプローチだから,学習指導要領を踏まえている。学校現場のニーズを確認し,時には調査をしながら次へのアクションを考える。ところが,これに対して「理論的ではない」というようなこともよく言われる(現場では気をつけないと「理論的だ」といわれてしまうのに・・・)。自分では気づいているつもりである。逆に,僕の目から見ると,そんなの学校では無理だよ,というのもある。もちろん,これも本人も気づいていることも多いと思われる。
もう何が書きたいのかよくわからなくなってきたが(苦笑),学習指導要領など学校の現状を踏まえるか,それともある程度理論や理念から持っていくのかは,研究者としてそれぞれの立場があるだろうし,それは理解しておくべきだと思う。また,それを乗り越えようとする努力も必要だ。
僕もいろいろな機会を通して理論上のことを勉強しているつもりだし,それを研究とつなげる努力を今後もしていこうと思う。研究自体が進んでいない,という最大の問題点があるけれど。
今,家にいてとある事情により外へ出ることができない。ひまつぶしに書いてみた。