教育実践、本の書き手と読み手

ここでは紹介しないが、ある教育方法に関する本を読んだ。特に現場で支持されており、興味を持った内容だったからだ。色々と調べてみてもそれがどのような教育方法なのかがよくわからず、なぜそんなに支持されるのかよくわからなかった。まずは勉強、と思った。
ところが、読んでみても疑問は何も解決しなかった。その教育方法の有効性を主張するのみで、それがどのような条件により規定されるのか、どのようにやればその学習を成立させることができているのか、全く分からなかった。
ただ読んでみて、自分も書き手としてこのような内容で書いているのではないかと思い、反省をした。ICTを活用することあるいは情報教育を進めることの効果を述べ、実践事例に触れたりしてきた。あまりかわらないのではないかと。もし、その分野のことをあまり知らない読者がいるとして、本当に説得力ある文章を書くことができているのだろうかと。
説得力あるものとして示すには客観的なデータを示すのが第一だろう。しかし、なかなか教育実践においては説得力あるデータを示しにくかったりするし、本でそれを緻密に示したところで役に立たないかもしれない。となると、少なくとも〜すれば〜できる(良い)などだけではなくて、その裏側にあるメカニズムを分かりやすく伝えていくことが必要なのだろうと思った。
もちろん、読み手にもその書かれた内容を解釈し、吟味する力も求められると僕は思う。何も考えずに闇雲にうけとめるのはいかがかと思う。先の本も現実は多くの先生に支持されているようだ。僕がそのエッセンスを読み取っていないだけで、支持する人はやはり自分なりに解釈し、読み取ることができているのだろうと思う。
いずれにしろ、やはり多くの人に訴える力を身につけている人というのはすごいことである。僕も悩みながらやっていきたい。