早速出た

こんなに早く何らかの対応策話が出るとはね。文科省「ゆとり」転換、授業時間増を検討(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041215-00000001-yom-soci)。調査は2003年。学習指導要領の改訂は2002年(小・中)2003年(高)。そんなに効果てきめんだったのか?低下って言うのは一部の記事では1999年のものと比較しているが,2001年までのカリキュラムはあまり変わらないはず。もっとも,そんな中で学力が低下しているのだとしたら,むしろ他に原因があるわけで,学習意欲とか,子どもを取り巻く環境とかそれはそれで検討する必要があるとは思う。とにかく,時間数の問題だけではないと思うが。
ところで,「ゆとり教育」という言い方は,総合的学習を研究対象としてきた私から言うと納得がいかない。時間数削減とともに入ってきた総合的学習や,選択学習,情報教育などで学習者の主体性を重視した教育を進めるとするならば,ただ一斉指導を受けてそれを解釈するよりもより高い思考力,判断力が求められるからだ。時間数の削減による「ゆとり」のみを言っているのかもしれないが,しっかりとやっている実践はとても教科時数の削減では間に合わないはずで,「ゆとり」の一言では語れないのではないか?
PISAの調査については,問題と結果をもっと詳細に検討する必要があると思う。どのような問題でどのような能力を問うているのか。本来ならすぐさまやるところだが・・・。早く日本語の文献を手に入れないと。さすがに英語では・・・。あ,なるほど。これが「ゆとり教育」の弊害だ(笑)