国際ボランティアの歩き方

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編著者の久保田賢一先生,著者の久保田真弓先生にいただいた。
青年海外協力隊など何らかの形で「国際ボランティア」に関わった人たちが,どのような想いからそのボランティアを志し,何を考え,その後どのような道を選択して行ったかを自分の言葉で述べている(著者の多くは現在大学教員になっている)。
これを読んでいると,将来のことを考えて,思い切って目標を立てた人だけではなく,自分探しとして協力隊に行った人が多いことも良くわかる。われわれは表面上学生に「目標をしっかり立てて」などと就職活動で言ったりもする。確かにそれも間違いではないが,はじめ「なんとなく」から入っても,その後の自分の選択,関わり方次第で,人生が変わって来るんだよなと思った。そちらのほうが少なくとも現在の自分に当てはまるので,著者らの気持ちがよく理解できた。
本書ではまた,国際ボランティアの途中の苦労話,学んだことも多く掲載されている。私も,久保田先生らのまわりにいて,こうした活動に当たった人を何人も知っているので,そういう失敗や学びがその人を支えている(特に卓越したコミュニケーション能力など)ことを再確認する助けにもなった。
国際ボランティアを希望する人,あるいはそうでなくて今後の進路に悩んだり,就職活動に取り組もうとしている人たちにも役立つ1冊なのではないかと思った。