大学院の授業(研究の方法論を伝える)

2日間記録を飛ばした。体調とネットの接続がすぐれなかったこと、あまり特筆すべきことがなかったのもある。あとでふりかえるための記録として地道につけていこう。
朝から教会へ英会話。先々週は学会、先週は祝日だったため久しぶり。今日は思ったように話すことができなかった。英語の能力というよりかは話の広げ方の問題。研究論文は焦点絞って書かないといけないのに、日常会話は逆で、あれこれと話していかねばならない。参加者でハワイ滞在が最も浅いのが当然僕で、あとの人は数年単位。10年をこえる人もいる。そうなのにまだ英語の勉強を頑張っている人たち。心から尊敬する。終了時に毎回ボキャブラリリストをもらえるので、語彙を増やすために毎回英作文をして持って行っている。これは帰国まで続けて行こう。
大学へ。午前中残りは勉強して、午後からは日本の中での仕事。途切れることはなさそう。日本では明日、2年生を対象としたゼミ説明会が開かれるので、実習が終了したばかりの3年生にお願いすることに。そのほか依頼メールなど。英語は読むのも書くのも時間がかかる。英語圏の人はその分ほかに回せるのが恨めしいが、避けては通れない道。
Grace Lin先生に授業参加の承諾を得る。本セメスターは3つ授業を担当されている。うち2つがオンライン授業。僕がやっている授業数を聞いて驚愕されていた。ゆっくり休めと言われる(笑)夕方から、その授業に参加。場所は隣の付属高校(?)の校舎。いつもの冷房が大変かと思いきや、空調は扇風機の普通の教室だった。スマートボード、実物投影機、プロジェクタが設置されていた。授業名はEducation and Communication Technologies。火曜日のこの時間は4つの授業が並行で走っている(2つは対面、2つはオンライン)。Curtis先生の授業に比べ、平均年齢もやや若いように見える。もちろん現職教員っぽいひとが半数を占めているのだが。
本講義、タイトル名が大きいが、いわゆるm-learningの授業だということは久保田先生から聞いていた。プロジェクトベースの学習を進めているようで、佳境を迎えている。前半はモバイルラーニングで利用するアプリなどの話であったように思う。調べている内容について議論しているのではなく、それを学習者の間でどう共有して、修正するか、最終的にはどのような形でまとめるかのような話がなされていた。英語がわからないというよりも前提がわからず、まったくちんぷんかんぷん。指導案のまったくない公開授業研究会に送り込まれたようなイメージ?後半は、みんなが調べてきた携帯電話の教育利用に関する論文の話で、どんなものがあったのかを紹介していく話だった。最終的にはレビュー論文のような形に統合していくようで、先生のほうからとりあえずの大枠を紹介し、そのカテゴリに従い、調べた論文があればそれを受講生が紹介する。こういう作業を通して論文の書き方を学んでいくのだろうなと思った。
一方、日本ではどうだろうか、ということを考えさせられた。現職教員は実践研究論文のテーマの立て方から書き方に困っている(ストレートマスターは当たり前として)。「授業研究」の一部として僕はその要素を取り入れ、実践研究について議論している。これは現職教員には好評であるが、表向きに授業にきちんと取り入れていくことの必要性を感じる。本当はストレートマスターも同様だろう。これは昔はゼミの中などで、「先行研究を吟味しなきゃダメだよ」とか「研究の枠組みがない」とか言われ、自分でなんとかやりくりしてきたものだけれど、大学院教育のことを考えるのであれば、こういうものは体系的に授業に組み込んでいかないといけないと思う。ゼミ形式で議論するだけの時代は終わった。
話は戻るが、受講生が挙げてくる論文は当然英語のもの。そこには台湾や中国での研究だ、という報告が一部にはあったが、日本は出てこない。同様の研究は日本の研究者も行っているけれども、日本語のみの発信だとそれは外には伝わらない。すぐに日本語で結果を発信し、議論することも大切だし、教育にはその国独自の文化もかかわるけれども、時間はかかるが、英語で発信していくことが僕らには求められていると思う。文系も理系も関係ない。
火曜日はお楽しみの龍馬伝。ようやく日本にいるときにはやっていなかった部分に突入。龍馬と後藤象二郎が出会うところ。だから、みんなあまり龍馬伝のことはネット上などで話題にしないで。