飯盛中学校のICT活用に関する公開研究発表会

このサイトでも何度も書いている諫早市立飯盛中学校での公開研究会が実施された。長崎でICT活用を全面に出して研究を進めているのは他にないと思う。しかも,中学校である。平成21年から23年諫早市の研究指定を受けて進められてきた。22年にはパナソニック研究財団の助成も受けた。
当日は8つもの授業公開があった。すべての授業,学級に実物投影機とプロジェクタが常設され,いずれも頻繁に活用されていた。その授業をしている先生方は,この3年間関わってきた先生もいるけれど,本年度から本校に在籍している先生もおられた。
公開授業終了後の全体会では,学校から概要の報告の後,パネルディスカッションを行なって振り返った。私以外には,田中研究主任,藤川教諭(元飯盛中教員で,異動後もICT活用を実施されている若手の先生),香田真城小校長(昨年までうちの教職大学院の実務家教員)が登壇した。藤川先生には,ICT活用の基本と現在,飯盛中で学んだこと,香田校長からは小学校校長かつ諫早内の先生から見てICT活用の意義や研究組織としての小・中学校についてのお話を頂いた。田中研究主任は,数年進めていくにあたっての苦労話を聞かせてくださった。私は,ICT活用の基本を述べつつ,普及にあたってどう取り組む必要があるかを述べた。ICTの常設が授業の充実につながるのは明らかになったと思う。
とはいえ,飯盛中の課題も多く残されている。すでに今年度人が大幅に入れ替わったが,来年度から中核を担っていた教員は抜けていくと思われる。学校としてこれからどうして行くのか。また,飯盛中「卒業生(異動した先生方)」が他の学校でどのようにICT活用に関わっていくのか。また一斉指導での工夫は見られるが,子どもの発表スキルを鍛えていくことが授業内では求められよう。
終了後の懇親会はみんな集まって大変楽しいものだった。授業を担当したことはないけれど,大学院の修了生の新任の先生もおられた。これもつながりだろう。
これで,本校の研究は一区切りついた。これをずっと先導してこられた田中先生,大変お疲れ様でした。私も本校にかかわり,貴重な体験をさせて頂いた。ありがとうございました。