デザイン研究のワークショップに参加

先週土曜日,日本教育メディア学会が主催するデザイン研究のワークショップに参加した。
私としては珍しく,自分から刺激を受けたいと思い,研究会に出席した。
テーマはデザイン研究である。確か,10年程度前,Educational TechnologyかEducational Researcherで特集が組まれた。このとき,まだ大学院生か修了したばかりの時だったので,本研究会の発起人でもある久保田先生@関西大学らと少し勉強させていただいたことを記憶している。当時,その革新性みたいなのがよく分からなかった。形成的評価とどう違うんやろ?とか考えたと思う。
今回のワークショップは,大島先生@静岡大学のお話の後グループで議論をしたり,4名の発表者の発表を聞いたりした。
デザイン研究について,少し理解が進んだように思う。何か手続きが明確化された具体的な研究手法というよりもむしろ,研究のための哲学的な前提のように思った。デザイン研究はその手続だけでなく,目指す学習観などもあるからだ。ただその前提として,何を知っていれば良いのかというのがなかなかすぐには学べないので,難しいところだ。
さて,これが自分の行う各種研究にあてはまるか,あるいはあてはめるかどうかであるが,当たり前だが自分の考え次第だと思う。いくつか進めている取り組みのうち,あてはまるものもあるのではないかと考えた。
また,デザイン研究はあくまで方法なので,当然フィールド等は様々だろう。将来,ある取り組みについてデザイン研究で挑戦した,という論文の査読依頼があったらどうしよう…査読難しいなあ,と思った。
デザイン研究の手法の話から少しそれるが,大島先生が紹介されていた神戸大附属住吉の総合的学習の研究への取り組みは素晴らしいと思った。大学の教育学部にいて思うが,10年単位で大学の研究者が附属学校と連携し,効果的なカリキュラムを開発したというのはなかなかできないと思う。今回の課題論文で少し拝見したが,さらに勉強してみたくなった。
発表はいずれも質の高いもので,みんな忙しいだろうに頑張っているのだなと思った。久しぶりに研究の話題で刺激を受けた。もう少しがんばろう。
今回,デザイン研究について書かれた論文や書籍をいくつか目を通したが,以下の書籍が一番わかり易い解説のように思う。

教育工学研究の方法 (教育工学選書)

教育工学研究の方法 (教育工学選書)